“デザイン思考”の演習を通じて探究学習の基礎力を向上
芝浦工業大学附属中学高等学校 様
探究学習の質を高めるために、先生方は日頃からいろいろな工夫をされているかと思います。その中で不可欠でありながら、もっとも教えづらいのが「考える方法」ではないでしょうか。当ワークショップでは、近年、研究開発やビジネスの現場でも注目が高まっている“デザイン思考”を、宇宙・デザイン思考の専門家、宇宙 星太郎(ほしたろう)さんを講師に迎え、グループで実践しながら学びます。
目的・ご相談内容
- 芝浦工業大学を母体に持ち、中高一貫によるサイエンス教育を行っている芝浦工業大学附属中学高等学校。中学課程では、生徒が自ら学ぶ姿勢を大切にしており、探究学習にも力を入れています。探究学習では、「ITリテラシーを活用してアイデアを実体化できるエンジニアを育成すること」と「理工系の知識で社会課題を解決できる生徒を育てること」を目的としています。そうした教育プログラムのファーストステップとして、考えるスキルを専門家の方に指導してほしいというご要望から当プログラムをご採用いただきました。
課題
- 自由に発想をひろげながら、イノベーティブなアイデアの発見を目指すデザイン思考。その指導において大切な「生徒に自由にさせる」ことは、意外に難しいと先生方は実感していました。決まった正解がある通常の授業のように、つい口に出してしまったり、誘導するような話し方をしてしまうこともあるようです。 また“デザイン思考”を実践するには、さまざまなノウハウがあり、専門的なノウハウに則って指導する必要があるため先生方には荷が重いと感じる部分もあるとのこと。将来にわたって役立つスキルだからこそ、専門の先生に教わる経験をさせてあげたいという想いも強いようでした。
効果
- 【実施内容】 宇宙教育・STEAM教育をテーマに専門家の指導を受けられる探究体験プログラム「ミライ塾」。そのメニューの1つある「人工衛星利活用ワークショップ(デザイン思考編/データ分析演習編)」を中学1年生の探究学習で行いました。 経済産業省「未来の教室」で活躍中の宇宙・デザイン思考の専門家、宇宙 星太郎(ほしたろう)先生が指導にあたりました。1組4名でグループ形式のワークショップを実施。前半では、身近なテーマでデザイン思考を体験。慣れてきた後半では、人工衛星の特徴を調べながら、各班で考えた課題を人工衛星で解決する方法を考えました。
- 【効 果】 生徒は、はじめて体験する“デザイン思考”にとまどいながらも、別々の考えが結びついて新しい視点が生まれることに手応えを感じているようでした。思ったことを自由に発言できる雰囲気に、教室はしだいに活気づいていきました。 <先生> 「人工衛星を題材にしてくださるので、テクノロジーに関心がある生徒たちにはデザイン思考を学ぶ動機づけになると感じました」 「デザイン思考の教え方を教員が学ぶという意味でも有益だと思いました」 「理工系の世界で活躍するには新しい物を生み出すことが必要ですが、それだけではなく、困っている人(社会課題解決)のために新しい物を生み出すことが大切ですので、そうした取り組み姿勢を身に付ける第一歩になっていると思います」
- <生徒> 「楽しい!想像力が鍛えられそう」 「自分が思いついたことをそのまま言えるのがよかった」 「いつもと違う視点で物事を考えることができて楽しかった」 「普段はみんなで話し合う機会が少ないので、こういう機会があるとありがたい」 「一見関係なさそうなことをテーマにしても、関係をもたせて広げられるところが面白かった」 「アイデアを広げたり、まとめたりすることが、これからも役立ちそうだと思いました」
おすすめ
ポイント
日本旅行が提供する「ミライ塾」は、宇宙と最先端技術にふれるプログラムを多数ご用意しております。
探究体験に正解はありません。仮説計画を立てて、実践、検証していくプロセスを、宇宙や最先端技術の専門家から楽しく学ぶことで、探究の楽しさを感じていただけると思います。そこに加えて、空間把握能力やデザイン思考、クリエイティブな思考や表現、そして初めての班で行う共同作業を通じてのチームワークの大切さなども学んでいただけることが、このプログラムの最大の魅力です。ぜひ一度、プログラムを体感ください。