SDGs実践企業にリアルな場で会えるキャリア教育
~富山県立高岡南高等学校編~
富山県立高岡南高等学校 様
普段学内でSDGsに関する授業を行っている学校は多いかと思います。しかし一方で、実際に社会課題の解決に取り組んでいる企業や専門家に生徒を触れさせたいという思いを抱くこともあるのではないでしょうか。高岡南高等学校では、SB Student Ambassadorプログラムに参加することで、企業・専門家・他校と直に接する機会を作り、自分たちでも解決策を考案することでSDGs学習を深めています。
目的・ご相談内容
- 高岡南高等学校では、SDGsに関する学習として、学年単位や学校全体で市役所の方を招いた講演会などを行っているだけでなく、英語の授業でSDGsに関する英文を読解する、外国の方と交流するセミナーでSDGsを題材に扱うなどを行っていました。 先生方は前回当プログラムに参加した際に、一年次に行う総合的な学習の延長として、SDGsを発展させて考えるのに非常に役立つプログラムだと実感したといいます。普段経験できない学外の方との意見交換や具体的な解決策を考える場として、今回生徒に参加を促しました。
課題
- 一口に学習でSDGsのことを取り上げると言っても分野が多岐にわたり、各先生方がすべての分野に熟知しているわけではありません。そのため、現実的には先生の専門外の分野については、外部の方に協力をいただくことが必要になってきます。 しかし、学内では足りない専門家の方やSDGsの実践している企業を見つけ、さらに学習のための資料を用意することは、多忙な先生方には大きな負担となってしまうことが課題でした。
効果
- 【実施内容】 はじめは、当プログラムの北陸ブロック大会に参加し、北陸エリアでサステナビリティに関連した活動に取り組むオピニオンリーダーやサステナビリティ先進企業の実践者の講演を聴き、他校の生徒との共同作業(ワークショップ)で意見をまとめ、高校生の立場から発表を行いました。 ブロック大会の経験により生徒たちの意欲が高まると、東京で開催される全国大会への出場権獲得に向けた論文作成に挑戦。ブロック大会に参加した生徒4名で、北陸エリアに根差したテーマで社会課題を解決するための論文を提出しました。その結果、論文選考を勝ちぬき、国や職種、職業の垣根を越えて5,500人以上が共通のテーマでディスカッションする「サステナブル・ブランド国際会議」で論文を発表しました。
- 【効果】 さまざまな出会い、グローバルな視点、実際の取り組みなど、学内の学習だけでは与えることの難しいリアルで新鮮な刺激を生徒一人ひとりに実感いただくことができました。現在、高岡南高等学校のSDGs学習は具体的な実践へと結びつき、今後は地元企業の環境技術をPRする活動に取り組んでいく予定です。
- <先生> 「全世界的にSDGs活動をしている企業を知ることで、これまで学習してきた地域の小さな視点とグローバルで大きな視点をうまく繋いで相互に考えられるようになりました。また、他校との生徒との共同作業を通じて意見交換する中で、他校の生徒の考え方にも触れることが大きな糧になると思いました」 「普段は企業の方の話に触れることがないので、そういった方々の話を聞けることは私たち教員にも大きな刺激になりました。また、生徒たちの発表したことに対して企業の方ならではの見解でアドバイスしてくださるので、非常に新鮮でした」
- <生徒> 「今まで漠然としかイメージしていなかったSDGsを、現実味のあるものとして感じられるようになりました」 「素晴らしい考え方をしている方が、世の中にはたくさんいらっしゃるのを実感できる良い機会になりました。多くの高校生にこのようなことが伝わるとSDGsは変わっていく気がしました」 「自分でもよく知っている企業が実際にどのような取り組みをしているかを知ることができ、SDGsが自分が思っていた以上に広い分野にわたっているのを実感しました」 「他校の生徒とその場でグループを組んでテーマに沿ったプレゼンテーションをするワークショップがあり、これまでにない経験ができ、学びの多い機会になりました」
おすすめ
ポイント
各地区9ブロックで開催するブロック大会では地域ならではの企業や自治体のサステナビリティの講演を聴講することができたり、同地区の高校生とのディスカッションの場を設けて、毎年多くの高校生にご参加いただいております。さらに2月に実施される「サステナブル・ブランド国際会議」への出場を希望される学校には、テーマにそった論文を提出いただき、論文選考を通過した高校生たちを通常費用がかかる本会議へ高校生アンバサダーとして無料ご招待いたします。